五条の天使

盆地の空は広くて、愛媛でいた時よりも風が遠くから吹いてきます。

半年前に引っ越してきた時は、山がないとこんなに風が届くのかと髪をボサボサにしながら通勤していました。私は髪の毛が多いのでクシとスプレーは必需品。

職場が変わってから、しぶしぶ京都駅から30分かけて通勤したことがあります。東本願寺を臨んだ通りを過ぎ、外国人観光者の間を縫って歩くのは悪くはありませんでした。むしろ内省の時期にふさわしい有意義な時間でした。定期の都合とはいえ、アンラッキーをラッキーに帰られた時間。

 

夜が少し涼しくなったころに、帰りだったかな…五条付近で信号待ちをしていた時突然目の前にふわふわと羽根が。かっこつけて素早くキャッチできたか…と手を広げたら見事にキャッチできてる!グレーの羽根でした。ちゃんと幸運の意味もあるらしく。

2回目はとても悲しい出来事があった時のこと。同じ五条の交差点でまた空から降って私の左隣の生垣にちょこんとのりました。今度はなんぞとみると、やや白っぽくなっている。

 

大切な人の大切な人が天使になったのかしらと思った。これを幸運と素直には喜べず、後日占い師に泣きついたのは言うまでもない。大人になると暗い話を人にしづらくなるね。特にみんな子供がいるから…。

 

持論ですが、死んだら粉々の星になってそれが流星みたいに地上のどこかに降り注がれて、心の何か空白を埋めるように魂が宿るんですよ。そしてその星が埋め込まれた人と、死んだ人を亡くして悲しんでいる人とをめぐり合わせるように、世の中は成り立っているのだと。

 

祖父と父と愛猫の太郎が教えてくれました。